Case1 それは悩める者のために - あらすじ
大都市ケインズの片隅に、戦車《チャリオット》の看板を掲げた探偵事務所がある。しかしその所長であるところのラウディ・チャリオットは四六時中だらけた男で、居候の姪シルーズに叱りとばされるのが常だ。だがそんな事務所にもたまには依頼がやってくる。
探偵事務所を訪れたのはクラレンス・アダムズという気弱な商人だった。なくしてしまった結婚指輪を探して欲しいと言う。それが知れると妻に怒られるから、という理由に呆れかえりつつも二人は依頼に乗り出すことになる。
二人はアダムズ家の屋敷に乗り込み捜索を開始する。ラウディは<術式>という技術を用いることができ、彼の振り子はものの在処を正確に指し示すのだ。振り子はあっさりとクラレンスの妻アレクシスの寝室を示した。
しかし、アダムズ家の屋敷を出たところで、二人は顔なじみのアバーライン警部と出会う。アバーラインは「アダムズ家は麻薬の密売に関わっている」と警告を発してきた。<占い師《フォーチュンテラー》>こと凄腕の情報屋エリザベータも、ケインズに麻薬が蔓延していると言う。
不安を感じ、さっさと依頼を終わりにしようと決意するラウディ。しかしクラレンスに指輪の在処を伝えたところ、彼は「それを取り戻して欲しい」と言う。断ろうとするラウディだが、報酬につられたシルーズが勝手に依頼を引き受けてしまう。
ひとりアダムズ家の屋敷に忍び込んだシルーズは隠し扉を見つけた。その先にあるのは大きな魔法陣──<術式>のために必要な陣図──であった。慌ててシルーズを追ったラウディは、目の前の魔法陣によって麻薬の精製が行われていたことを知る。そこにアレクシスと共謀していた愛人が駆けつけてくる。行きがかり上応戦するラウディだが、愛人の<術式>の暴走により爆発が起き、地下室は崩れてしまう。やっとのことで瓦礫の中から脱出した二人は、アバーラインから麻薬の密売者が逮捕されたことを聞かされるのだった。
